「大切な人の背中をさすったことはありますか?」
私は小さな頃、ピアノの発表会がとにかく苦手でした。
舞台の袖から光に照らされ、先生のグランドピアノではなく、自分の家のピアノでもない、初めましてのピアノに向き合う緊張感。その瞬間に暗譜していた音符たちが自分の体から抜けていくような気がして、いつも焦って1曲を終えていたのを覚えています。
そんな思いを私以外の誰かがしている間、舞台裏では何が起きているかというと「人という文字を手に書いて飲み込むといいんだって!」と言いながら同世代の子と必死に「人」を3回飲み込んだり、「大丈夫だよ」と背中をさすり合ったり、子どもたちがなんとかして緊張を和らげようとしています。
そう、この背中をさするということ。
私たちは赤ちゃんのときに泣くと背中をさすってもらい、歳を重ねて大切な誰かを励ますときも背中をさすりますよね。
自然と身についているこの行為は実はとても理に叶っていて、背中をさすることによって背中周りに張り巡らされている自律神経のバランスを整えることに繋がります。そして、肌と肌が触れ合うことで幸せホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」が分泌され安心感を得られるのです。
もし、隣に大切な人がいるなら今日は背中をさすったり、背中のマッサージをしてみるのはどうでしょう。
もし、ひとり暮らしでこのコロナ禍で人に会えない状況が長く続いているなら、背中のストレッチをして、心地の良い素材を身に纏い、感動できる映画を観るだけでもオキシトシン分泌には効果的だそうです。
そして、そばにはお気に入りの香りのエッセンシャルオイルを。分子量が細かく鼻腔から体内に吸収される精油成分が、あなたの感情に寄り添います。
今日よりも明日、少しでも笑顔が多いあなたになれますように。
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自律神経を整えたいときにしている「自分を喜ばせる」セルフケア
①スマホの目覚まし時計をセットしてから、ゆっくりお風呂に浸かります
お風呂でリラックスした後のスマホの光から逃れるためです。
②枕元のアロマストーンにお好きな香りをたらします
私の最近のお気に入りはホーリーフが香るLINEN 。ホーリーフはクスノキ科のホウショウという木の葉で、緊張した気持ちを和らげたいときにいい精油でゆったりとした気持ちへ導きます。漠然とした不安感などで眠りが浅くなりがちなときにもおすすめです。
③背中を動かすヨガのポーズをしてストレッチ
両手両足で四つん這いになり、背中を丸める、背中を外らせるを何度か繰り返します。
④お気に入りの本の好きな一節を読んで、口角を少し上げて眠りにつきます
TED Talkなどでもプレゼンテーションをしているロン・ガットマンは「笑顔一つだけで脳内ではチョコバー2000個分の“幸せ”を生み出す効果があると言っています。(チョコレートを食べると幸福感をもたらす脳内物質が放出されるという研究結果があります)
お時間があるときに一つだけでも取り入れてみてくださいね。
Director Remi